地域資源を活かした狩猟・食文化の発信を行う「株式会社おおち山くじら」さんから、「事業紹介と活動の原点、私たちの想いを伝える映像をつくりたい」とご相談いただいたのがきっかけでした。日々の活動の中で、地域外の人に“何をどう伝えるか”が課題になっているとのことでした。
美郷町での獣害対策や捕獲業務を通じて活動してきた中で、「単なる肉の販売」ではなく、「命をいただく営み」や「地域の文化を守る仕事」であることをどのように表現すべきかが曖昧なままでした。さらに、活動の背景にある地域の声や、狩猟者としての葛藤などが伝わりづらいという悩みも抱えていました。
エドゥカーレでは、代表・森田さんへの丁寧なインタビューを軸に、地域住民との関係性や過去の出来事、これからのビジョンを含めた構成を提案しました。「映像として残すことで、自分たちの原点を見つめ直す機会にもなるように」という想いから、演出よりも“記録と共感”を重視したドキュメンタリー形式を採用。自然の風景や仕事現場の映像とともに、森田さんの語りが印象的に残るよう編集しました。
完成した映像は、おおち山くじらのWEBサイトやSNSで公開。町内外の方々から「想いが伝わる」「応援したくなった」といった反応を多数いただきました。また、映像完成後に発生した豚熱の影響により、事業継続の厳しさを再認識する状況の中、この映像が「原点を見直すきっかけ」としてスタッフの間でも重要な役割を果たしたと伺っています。
美郷町の隣町、石見銀山で活躍する合同会社エドゥカーレ様に、おおち山くじらの取り組みについて、代表森田のインタビューを中心にまとめていただきました。 害獣と言われてしまうイノシシに対する思い、商品としてのお肉へのこだわり、美味しいイノシシ料理を食べて欲しい気持ち、美郷のお母さんたちからの叱咤激励など、私たちも改めておおち山くじらの取り組みについて明確にすることができました。 映像が出来上がったその後に、美郷町で豚熱が蔓延し、肉そのものを作ることの難易度が高くなっています。今この映像を見ると、おおち山くじらの原点や目的の再確認ができました。 ぜひ、皆様もご覧になっていただければ幸いです。
株式会社おおち山くじら
島根県美郷町を拠点に活動する株式会社おおち山くじらさんは、これからの日本の中山間地域にとって非常に参考になる活動を、想いを持って取り組まれています。ぜひ、多くの方にご覧いただきたい映像です。
エドゥカーレ代表 小松崎拓郎
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