1911年に出光商会として石油販売業を開始した出光は、1940年に設立された。
戦後の高度成長期に入り、日本各地に製油所や事業所を建設。
その頃は誰もが物質的な豊かさを追求し、そのうねりが自然環境に悪影響を及ぼすことに気づいていた人は多くなかった。
しかし、出光は他社よりも早くから工場の緑化の必要性に気づき、積極的な取り組みを行ってきた。
当社の製油所・事業所は1950年代から建造されましたが、当時は工場の建設に対して敷地内に緑地帯の設置が義務付けられ始めた時期でした。当社はこの緑地帯の設置について、法律で規定されている面積を上回る対応を行い、周囲の自然環境との調和を図っています。
引用:生物多様性 | 環境 | サステナビリティ | 出光興産
出光が工場建設時に確保した緑地は、半世紀以上たった今、地域社会に根付いた豊かな自然環境となっている。
外部からの評価も高く、北海道製油所、愛知事業所は「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES)」の最高位を取得。
日本の工場緑化の最先端ともいえる出光が、どのような緑地をつくってきたのか。
また、私たちの暮らしに欠かせないエネルギーや石油製品を提供してきた出光は、今、環境負荷の低減と循環型社会の形成という大きな課題と責任に直面している。
出光は、これらの課題にどのように向き合っているのだろうか。
現在、世界中で環境問題が深刻化しており、特に化石燃料による温室効果ガス排出が地球温暖化を加速させている。
この状況下は化石燃料企業にとっては逆風だ。
しかし出光は環境・社会課題を経営課題として捉え、社会貢献を実現するチャンスであり、成長の源泉となり得ると考えている。
環境負荷の大きい化石燃料を中心としたエネルギー事業をメインとしている当社であるからこそ、環境課題や社会課題を経営課題として位置付け、率先してその解決に貢献してまいります。
引用:社長メッセージ | サステナビリティ | 出光興産
人間尊重は、人間が人間を尊重することであって、人間を中心とした考え方である。(中略)自ら顧みて平和を作り、人類の福祉増進に役立つような人として恥ずかしからぬ、実に尊重すべき人となることである。さらに進んでこういう人々がお互いに尊重しあって、一致団結して平和・福祉の増進に尽くすということである。
引用:創業者 出光佐三 | 会社情報
ゆえに出光佐三は、公園のような緑地帯を備えた地元と共に栄える工場の建設を提唱したのだ。
#続きます
■参考・出典
出光の環境活動はこちらをぜひご覧ください。
text / yoko wakayamaedit / takuro komatsuzaki
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