続いて、現在取り組んでいる災害対策についてお話します。
地震などの災害が起こったときに、電力がしっかりと供給されるのかどうかは、利用者さまにとって非常に気になるところだと思います。
那須野ヶ原みらい電力は、“地域ごとの防災力の向上”を何より大切に考えています。
現在、一般的な電力供給の仕組みは、中央で発電した電気を電線を通じて広い範囲に届ける形が主流です。
ただ、この仕組みには、大規模な発電所が停止したり、電線が被害を受けたりすると停電が発生してしまうリスクがあります。
私たちは万が一の事態に備え、それぞれの地域で非常用の電力を確保できる体制を整えることが重要だと考えています。
その一環として、現在「マイクログリッド」の構築を進めています。
マイクログリッドとは、分散型電源を活用した小規模な電力供給システムのことです。
地域内に小規模な発電施設を設けることで、災害で主要発電所からの電力供給が止まっても、地域内の家や施設が電気を使い続けられる仕組みです。
青木地区ではこの仕組みの整備が既に始まっています。青木地区以外でも地域のレジリエンスを強化するため、市内の避難施設に太陽光パネルと蓄電池を設置する取り組みを進めています。
現在のところ、南公民館、いきいきふれあいセンター、にしなすのスポーツプラザ(那須塩原市市内)の3か所に設置を完了しています。
これにより、これらの避難施設では災害時でもスマートフォンやPCの充電、照明、テレビの利用など、基本的な電力を約3日間確保する体制を整えています。もちろん平時は太陽光、蓄電池の利用により、再エネ電源の活用を行っています。